自動車産業についてを考える/番田 
 
私は釣り竿もエサも持っていない
なんとなくぼんやりと うつろな今日も 私自身は
何かを考えているようだった けれど 今日も何も釣れなかった
ああ そんなことはどうでもいい


ああ きっとそんなことは間違いなんだろう どうでもいいし 
またしても悩んでいる 道ばたでそうしている 私
寒い冬でも何も釣れなかった 魚釣りをしながら 石となり 
寒くてそこで移動すらしていなかった


ああ 私に流れるものは 自動車なんだ  
誰に頼ることなど無いそこにあるのだと知って そして
力強い 近代科学の その 
なんとなく流れていく私としてのものを凝視させられながら


そうだ 時代は片時も人を立ち止まらせるということなどないというのに
時代は自動車化したそこから いったい全体どこまで流れて行く気なのだろう
帰り道の暗がりで そうして
じっと その出口を 私は探っている


そこに ぼんやりと心に誓って 詩を書きながら 私は腰を下ろしている
やはりたいやきを買うべきだと微笑んでいる
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