ユールレイッヒ〜♪/salco
 
むかしむかし
アルプスの少女ハイジを観ていて憧れたのは
日向の匂いの藁布団や家の後ろの父性の巨木
何よりも、おじいさんが串で炉火にかざして
ハイジのパンに載せてやる、山吹色にとろけたチーズ
明治や雪印のとろける奴なんか食ったっておいしくないのよ
湿ったバンズの下の変死体みたいなマックのは論外も論外
スイスに行ったってあれほどおいしそうなのは食べられないだろう
想念は事実に勝るのだ、完膚なきまでの爆撃でも受けない限り

鼻の孔も無い作画世界なんかに興味ないけど
大人になってもハイジが羨ましいのは、境涯ではなくその境遇
毎日赤いジャンスカのビンボー臭い境遇では無論なく
何とも
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