あぐら/錯春
っきらぼうな返事に、父はホッとしたような、諦めのような、
穏やかな笑みを漏らした
「変わんねな、おめは、幾つになっでもよ」
父と2人、発泡酒で満たされた湯のみを傾ける
お互いに見合って笑った
笑っていないと、どうしてか涙が溢れそうだった
父よ貴方は私を責めない
貴方が一度でも「ヤメロ」と言ったなら、受け入れるだろうに
それぐらいの脆弱な人間であるのに
貴方は私を決して責めない
私は生欠伸をして目頭を拭い
溜まった涙を誤魔化す
正解なんかわからない
ただ、これからも書き続ける
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