殺される/森の猫
 
彼から、連絡があった。
「今日の、25時半ね。」
手短な言葉のうしろには、幼子の鳴き声。

あたしは、浅岡りか・38歳。いわゆるアラフォー。
彼、29歳。妻子あり。

自宅から通勤するあたしは、彼との密会のため郊外に安い
一軒家を借りた。留守がちなその家を、近所のひとたちは
不審の目で最初から、見張られているような気がした。

あたしは、会社がひけると早めにその借家に行き。
彼の好きなアジフライと付け合せをぱぱっと、作る。

インターフォンが鳴った。出てみると、ご町内の配布物を
町内会の役員のおじさんが、持ってきてくれた。
「いつも、留守がちですみません。ありがとう
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