カナリヤ/
ホロウ・シカエルボク
たくなかった
どこだろう
と
俺は思った
この世界はどこで動いているんだろうと
脳漿の飛沫が跳ね上がる
くちびるの端についたそれは
なぜか少し甘い味がした
終わらない
俺は
路の終わりを見つけられない
高く舞い上がっていた飛沫は
やがて
赤い巨大な
波に変わり…
…俺は生温いアイスパックの中で
あらゆる
動きを
奪われ
それぞれに
ぼやけた
白と
赤と……
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