詩の中のかわず/海里
 
おたまじゃくしたちはみな元気です
明るいネクラの未婚
賢しらな猿(ましら)の胃の中で
自詩も
アポトーシスも悪くはないけど

溶けもせず
溶かされもせず
ひとりひとりのとおりに
何かと関わる術を幾つかだけ知っている

うぉんちゅー・らんちゅー
喰らえ!ナハトムジーク
正眼の金魚が隙あらばと窺っていますが

まぁ無事カエルになった暁には
濁点ポエムを考えてみてもいいでしょう

げこげこ、モーモー
けろけろ、ぶおぶお
曖昧なイーミックとエティックなポエティック

アルテミア式インメルマンターンは
やはりアルテミアの専売特許です
おたまじゃくしだって
必要とあらばやってのけますが

 
「草冠とレインクラウン」より。

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