□/ゆうと
きみは、完璧すぎた。
だからきみは死をはかった。
きみは、完璧すぎた。
いらないものなどなかったし、ほしいものだってなかった。
きみは、完璧すぎた。
穴を掘り穴を掘り穴を掘りつづけても、出てこなかった。
きみは、完璧すぎた。
とちくるったダンスがとくいで、それはそれはうつくしかった。
きみは、完璧すぎた。
だからぼくには必要不可欠で、だからみんなこぼれていった。
きみは、完璧すぎた。
きれいをふりまいて、それだけのことで、みんなその気になって、ひとりのこらずころしてゆく。
さいごは自分もころすといっていたけれど。
ぼくはそんなことを知るよちもなく、何番目かのこいび
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