俺は弟/番田
愛人を入れ替えて 同棲中だった 近所で
弟一人の時間など いやになる
息子と娘は遊び場に出かけていた
いつもひとり考えあぐねている
その情報を たどる
嵐の中で病気がちだったが
娘と息子の仲に胸騒ぎを覚える
しかし祖母の写真は見あたらなかった
兄は はにかんだ横顔をしている
父の姿を 思い浮かべている
弟は 暖かな風に吹かれている
恋人との関係に憧れながら
母の思い出話だけが聞こえていた時に
母はひとり息子と
しかし 同居していた 家族と
一人 祖父は庭で芝をならしていた
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