スケッチ 1 (秋・永遠)/るか
さりげない贈り物のような
白い箱に真っ赤なリボンをあしらった
その箱の中のような牢獄で
私たちは 少しだけ息づいている
美しい花々 草原
そして秋の日差
( それは憧憬だろうか、現実だろうかと、噂はいつも )
飛べない羽を何に使うのかと、きみは訊く。
透明すぎて目にはみえない、羽が、きみを青空の向こうへ
連れてゆく。
いつも、だから 私にとっては、青空は恐怖の対象なのだ
もう 誰も連れてゆかないで
誰をも つれてゆかない
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)