ゆらめく踊り子/番田
鏡に 明るい日差しが差している
私は 何者だろう 水色に 手をやる
姿を 想像させる 踊り子たち
私には 誰もいない
何をすればいい
どこかに 出かければいいのだけれど
立っていた 私は
いつまでも 眠かった
そんなことは 風には わからない
壊れ果てた 時間の中
いつまでも 歩き続けようとする 風を
私は 体にまとっていた
部屋を そうして 知らされて
私は 流れ出していくのだ
誰もいない 部屋を
雲の 行方に 知った
*
ギターを奏で
そこに 音楽をたたいていた
何も無いけれど
歩いていくのかもしれなかった
何もすることもなく
流れ出されていくように
プールぐらい 行けるさと
涙に 体を 任せ
私は 舞う人を 見た
光ではなかった
風の 雫のよう
今日にもう一度 手をやって
光る 窓の 波紋に 身を任せていたい
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