そうして夜が更けて俺は考え込むのだ/ホロウ・シカエルボク
 
イステーション2のプロレスゲームにアツくなっていた、このゲームときたら適当な返し技で優劣が簡単にひっくり返ったりするから
納得のいかない負け方をすると納得のいく勝ち方をするまでどうしても続けてしまうのだ、気がつくと一時間半が経過していた、つまりは
つまりは長々と詩を書いてきたことなどそんなこととたいして違いはしないのではないのかと――いや、一言ことわっておきたい、詩、というものにそれほど大層な意味があるとは俺は考えていない、ポエジーが世界をひっくり返すことなどは――ありえない、と、俺は考えている
本気で詩を書くなんてことが許されるのは青二才のうちだけさ、俺はもっと違うもののために書いて
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