血のあがき/
信天翁
予報では猛暑日という朝
雨戸とガラス戸をあけても
レースのカーテンは脈を打たない
我が家の血は死んでしまったのか
隣りの公園から主婦らしい会話が漏れてきた
犬の散歩同志というだけのようだ
(男同志では見かけぬ風景だ)
やがて無人になった広場には
どこからかカラスが降りてきた
さびしさをつつきに
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