恋する 空/雨音些末
 

すこし
爪先立ちで
細かい雨のシャワーのような
ツクツクホウシの蝉時雨を
浴びながら

丘の上で
夕暮れの風を聴く

どこからか
夕餉の仕度の
幸せな匂いがして
ふと 空を見上げたら

『恋してるの?』

そう問い掛けたくなるような
染まる頬のような
ばら色の雲
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