創書日和「平熱。」/狠志
 
熱があったから、君は恋をしてたんだろう。

ダメだと言っても、聞く耳も持たずに。

うなされるように、狂うように。

君は、恋をしてたんだろう。

秋の夜みたいに、急に冷めたのは、必然で。

全てが最初からなかったかのような、高い高い空みたいに。

綺麗で、美しいままで。

だから、また、言うことなんで聞かないで。

秋の夜長に、君は風邪でも引いて、また恋をするんだろう。



きっと、ずっと、僕に。




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