明日の女/はだいろ
 
つも、偶然なのか、
それでもこれも出会いなのか、
ぼくにはわからないけれど。


リッキー・リー・ジョーンズのレコードを聞かせて、
腰に手を回し、
女の子の書いている、メッセージカードを、
のぞこうとして、ほっぺを膨らませられる。


ぼくは、あるとき、
こう思った。
仕事というのは、それが、どんな仕事であろうと、
自分じしんのあたたかい血を、
そこに通わせること。
それこそが、ほんとうの仕事の意味だって。
そう思った。
やっと、答えが見つかったと、思った。
だけど、
そんなぼくのやり方は、
それからすぐに、組織の理論に、
もののみごとに、ぶっつぶされた。
ひどいひどいしっぺ返しを喰った。
・・・・・・


世界中のすべての女の子を愛せるわけじゃない。
だけど、
今夜だけ、
きみのことを愛させてくれないか。
それが、きみの、仕事だとしても。
ねえ、・・・・・・


また、明日の予約を入れた。
ぼくはキス好きなので、
くちびるが濡れている女の子に弱い。
楽しみだな。
宝くじだけど。




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