鏡に独り言/……とある蛙
的説明?
光が直進している保証はない。
斜めに覗き込むと
いや、覗き込まなくても
鏡は上下をそのまま写している。
鏡は必ずしもすべて逆に写す訳ではない。
真実 斜めはどう写っているのか
左右逆に写っていることを自覚していても
真実を写していると認識している根拠はない。
自分の目に映る物と鏡の像はすべて違う。
鏡の像と実物は違うのだ。
自分も実像も随分違うのだ。
そして 声なぞは なおのこと自分の声か
自分の声である保証なぞ無い。
すべて霞みを掴むようなものだ。
文章なぞに本当のことは書けない。
本当のことは分からない
まがい物だ。
事実に対して不真面目な記号の固まりだ。
すべてそこから始まる。
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