友ー躓きー/……とある蛙
 
真冬の寒い日
葉がすべて落ちて
魚の骨が起立する
銀杏並木の坂を
ゆったりと降りて行く

僕は何の理由か気づかずに
気づかないまま
躓いてしまった
小石一つ無い道だったはずなのに
躓いてしまった

そんな僕と一緒に歩いていた君は
手を差し伸べて助けてくれようとした
手を差し伸べて助けてくれようとした。
僕は君の手で助からないと思い

僕はその手を払い除け
僕は何の理由も持たないで
僕はその手を払い除け
君の気持ちを振り払ってしまった。

それでもそのまま歩いて行けると
勝手に考えていたのだけれど
君はどんどん先を歩き
君は後ろも振り向かずに歩いて行
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