もう夫婦同然なのに/西日 茜
 

さっきは余計なことをしてしまってすみません、と。
いいえ、いつでも連れて行ってかまいませんと答えたら、ずいぶんとAWAYなんですねと笑いました。
彼はあの子と私の関係を心配しています。
あの子は私が大好きで、それは見ていてよく分かるからと、私があの子を拒否しないように見守っているのです。
疲れている私のこともよく分かってくれています。
男と女は協力してこんなふうに人の子を自分の子のようにかわいがり慈しみ合うことができるのですね。
私たちはもしかしたら本当に愛し合っているのかもしれないです。
契約の契りを結んだ夫婦になることはないけど、本当の愛の意味を伝えることができるような気がしています。
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