生身のものにはノイズが混じるものさ/ホロウ・シカエルボク
 




チェンバースは
やりかたってもんを
とても、よく
心得ている
それは
おれの寝床で
今日に
踏ん切りがつかない
おれの意識を
疾走させる
果てしないランニングの
さなかに
おれは
コルトレーンの背中を
見つめ
銃声を聞く
百年語り継がれる
アルバムを残せたら
魂は
報われるだろうか
おれは
そうは
思わない
誰だって
あともう一枚
あともうワンフレーズ
そこに
描きたいと
思うはずさ
おれはどういうわけか
詩を
書いているから
きっと
もう一行って
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