セロファン/
瑠王
胸に彫刻刀をあてて
誰が家紋など彫ろうとするのか
いづれ君は
かどをヤスリで削って
私は誰でしょう、なんて
笑って(泣いて)
それでも
叩いた音の響きで
君はすぐに見つかってしまう
自由はとても四角い
そして午後の西陽はながく鋭い
たまには人知れず
木陰で乾いてみるといい
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