mean/コーリャ
だした
麦わら帽子をもらっておけばよかった
と後悔したりもする
丘の天辺にある風車は星を発電している
たとえばみんなが死んだ夜の
せかいのおわりと簡単にすまされる
残骸がそのまま墓石になって
いつまでもいつまでも
光るビルディング
あるいは
たしかに生きたという証拠になってくれる
むしろなめらかな海水をてらして
おわりなんてものはないというように
戦争がおこって
ぼくの街は廃墟で
死体がころがっていて
なにもかもがやさしさになりきれず
絶望絶望と指を指しながらなづけていき
夏と冬で街はかわってしまったと嘆き
ぼくとあなたはかわってしまったと嘆き
朝焼
[次のページ]
戻る 編 削 Point(12)