証言/
鏡文字
イライザ・ダルムー女史が
口角泡をとばして
答弁するには
その男には確かに翼があって
足は馬の蹄で
胸毛がやけにすごかった
ということだ
でも僕は信じない
自分を売り込むのに一番便利な方法は
隣人を売ることだと
知っているし
それに何より
その時 彼女の部屋にいたのは
紛れもない
この僕だったんだから
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