本で、海の中を/
番田
何にもない一日で
私の生活を過ごしている
片手は 私でもない本がいるようだった
体に 何を読んでいた
流れの忘れかけた
空を 季節のものの中で 読んでいる
ぼんやりと
移りゆく私の景色は
体の中で 焦げ茶色の弁当を見たのだろう
電車に乗っていて 流れている 珊瑚礁の梅を
何かは 飴を食べていた気がする
水槽のような 広げている
何かの 闇の色の中で
ゆらめきを感じながら
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