晴れやかに/Akari Chika
 
小さな弓矢に込められた

小さな想い



幾たびもひるがえる

風の子たちのはしゃぐ声が響いて



始まったばかりの午後は回り出す



カーテンとカーテンの間から覗く

優しさと期待に満ちたまなざし



見守るひとは

春の女神



窓枠に手を置いて

コンクリートの壁を見つめて

そこから反射してくるものを

読み取ろうとした



どうしてだろう

どうしてだろう



ひどく嬉しい

ひどく悲しい



変わるの?

変わらないの?



バランスのひし
[次のページ]
戻る   Point(0)