ジュリエットには甘いもの 後編/(罧原堤)
されてるのがやたら悔しくて、やたら悔しくて…… 不愉快で……、イラついてくるのだった。
小中と同じクラスだったあのデブ…… バレンタインデーにチョコレートを渡してもいないのにホワイトデーに毎年、クッキーをプレゼントしてきたあのデブ…… 何度断ろうが、どんなに私が嫌がろうが、しつこく、勝手に机の引き出しやら靴箱の中に手紙を入れ続けていたあのデブ…… 友達と楽しく会話してると、廊下の窓から視姦するかのごとく、上から下まで舐めるようにいやらしい視線で見つめつづけてきたあのデブ…… 卒業式の日、ドアから顔を半分覗かせ私の股下を凝視していたあのデブ…… 意味ありげにニヤリと、笑い、ガキだったくせして、…
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