ジュリエットには甘いもの 後編/(罧原堤)
 
を頑張るようになった、主婦の仕事を努めてくれてる、毎日、僕のために心のこもったお弁当を作ってくれる。もう家のことはまかせっきりでいい、こんど産まれてくる子供のことも洋子の考えを尊重して育てていこう、僕より彼女のほうがしっかりしてるから、だって、僕って、もう成人してるのに、ちょっとしたことでイラっときたり、なんかとっぴな行動するらしいから、自分ではわからないんだけど、でも、たまにぶち切れたりもするもんなあ、でももう僕も親になるんだ、だからもうそういう軽率なふるまいは慎まないといけない、家族のために、僕のために、みんなのために
 運転手は蜂蜜の入ったビンを舐めたそうに眺める、だがグッと我慢する。仕事
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