たのしみいろのうみ/りこ
間抜けな私は
砂浜で拾い集めている
薄いものを引き伸ばして丸めて飲み込んで
もう既に
苦では無い筈なのに時々
空から海に潜る人を眺めては傘を買おうとする
しんざんしゃは拒む
海には潜れないから、空へも行けない
真剣ならば傘くらい買えば良いのに
目を出せ
その、
濃い塩しか受け入れない喉を出せ
生臭いのは厭だと思った
生年月日で理解されてとある状態でくくりつけられて厭だと思った
けれども間抜けな間間でしかいられない
目を出せ
その、
濃い塩しか受け入れない喉を出せ
私は砂浜に居る
海の中に居るのは
非現実上の
手前ども
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