酔っ払い/森の猫
 

 腐る前に
 死にたいの!”

今度は大声で叫びたくなった

本音だ
アタシの脳が
言わせた
ホンネ


そんなことを繰り返し

エレベーター前の
玄関に着く

無意識にサンダルを
脱ぎ
ゴツンと
廊下に倒れこむ

猫たちが
出てきて

遠巻きに
あたしのことを
見ている

”死にたいの
 死にたいの・・・”

まぶたが重くなる
アタマの下に
ヒンヤリしたものが
あたる

娘が
アイス枕を
置いたのだ

”ありがとう・・・・”

ココロのなかで
返事をして
酔ったジブンに酔っていた

”死にたいの・・・
 ありがとう・・・”
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