袈裟懸けメロウ日記/カンチェルスキス
目覚めたのは何時でもいいだろ
パンの朝食でコーヒーを飲んだ
新聞を読んだ
もうその記事など一つも覚えてない
世界が反転すると何色だ?
反転することはないから何色でもない
夢から覚めたやつが間違った夢をふくらませる
部屋のふとんに寝転がって本を読みながら
おれはコーヒーを飲む
映画は観ない
映画なんてカラオケ屋の映像みたいなものだ
時代遅れで大げさでないものねだりで
嘘っぱちだ
おれは焼酎のロックを運んでくるカラオケ屋の女に声をかけ
店を出る頃には何とかなってるほうが好みだ
ずっとテレビで漫才が流れてい
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