その、防波堤のいつかで/番田 
 
何もない 夜の岸を出て行く 
倉庫の中で ここから 僕を見ている
遠い国の無数の金網が
ガスの貨物船を巡回する
向こうには 運んでいく


中古になって輸入車は いくつも並ぶ  
遠い昔の警察の車
友人の眠る 隣の小学校に 
自分のことを 忘れて 信号機のCDアルバムをかけて 
もう 戻っていた このいつかの アメリカで 
束を 前に 
続けることを


諦めてかけていた 太平洋の  
海が 競争の向こうにはあって
会社員が繰り広げられている そこが
熾烈な インドだったなら   
話しは少し違っていただろう

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