宿/森の猫
 
ライブの帰り
新宿のバーに立ち寄った
あたしは

そこでもビールを2杯を
グイと飲み
いいぐあいに 酔っていた

もう 終電には間に合わない

あたしは 迷わずにその人の後に
ついて行った

”おやすみなさい”と
見送るマスター

一夜の宿
ネットカフェより 眠れる

私鉄沿線の高級住宅街
ふらふらと夢見ごごちで歩く

真っ白な門扉 その人の家に着く

”お茶でも飲もうか”
ふたりで 持ってきた
ペットボトルのお茶を飲む

その人は
パソコンに向かい
仕事を始め

あたしは 体育座り
酔った勢いで べらべらとしゃべる

”暗いな
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