家が嫌いだと言うあなたへ/幼虫バニラ
 

あなたはまた真っ黒な言葉を呟いては
夜を明かしていく


私はね
誰からもとがめられず
誰からも心配されず
疲れた体を起してひたすら画面に向かって
単調な言葉を繋いでいるの
本当はあなたのリアルを焦がれながら



   どうするの将来、
   何もしていないじゃない、



何もしない
考えたくない

私もあなたも同じでしょう



耳をふさぎたくなる、と
あなたは言って部屋を飛び出した
優しさに満ち溢れた言葉を
大嫌いな言葉だと
自分で変えて背に受けながら



私はね
何をすればいいかもわからず
一緒に机を囲んで話して
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