何かではないとするにも厳しすぎる東京は/番田 
 
今日も私の気は気づかされる。それは確かなのだろうかと思わされる。しかし今日も帰るだけだ。何もすることすらないだろう。私は今では家の意味すらもないのだろう。会社にクビにされたばかりだった。誰のことも何も信用していない。何を、疲れたのだ。私は考え始める。帰りたい。俺は東京は厳しすぎる街だと思った。誰か何とかしてほしい。帰ることができる場所がありさえすれば確かなことなどないのだと、私としての、何でもない言葉が連打されている。
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