夜/雑踏/はるな
 

「君がそうやって生きている分にはいっこうにかまわないけれど。つまり、僕の人生に関与しなければってことなんだけどね。」
「楽しみかたをしらない女なんて、甘くない生クリームよりひどいわ。きっと日曜日の朝5時の歌舞伎町の有様よりもひどいわよ。」
「ステージの以降を感じたんだ、もちろん、あらかじめ設定された齟齬も含めて。」
「どうしてそんな色のシャツを着ているの?この世の終わりって感じ。」
「いまから円山町へいって手を繋いでうろうろしないかな?僕にいま必要なのはそういうことなんだ。」
「むかしね、男の子のことを信じたら妊娠しちゃうって思っていたのよ。」
「あなたのことすごく好きだったの。死んでもいいと思った。ほんとよ。ただもう思い出せないだけ。」
「ほとんどの人が思い違いをしている。努力すればわかりあうことがあると思ってるんだ。そのことが世界を悪くしている。」
「夜が終われば、お互い知らんぷりしましょう。そうでないと、こんな素敵な夜がだめになってしまう。」


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