ハイ・テキストの路上育成、又は私自身/北街かな
 
私の日常は太陽光で始まり、星闇で終わった
くるん、くるり、まぶたの間近で季節性の夢想果実が跳ねまわる
赤くて、血のいろにそっくりに温くて、どす黒いほど赤くて、
ややじゃっかん透明なのだった

私のあしもとによく似ている。

電信柱の頂点には空を失した星屑製の人型が何体か突き刺さっていて、抱き合いもがきながら輪唱している
登校時刻の
遅刻者厳重注意週間の
ダイナミックなグラウンド・スペースとエメラルドの網状鉄線
景色を橋渡す電線をふるいあげて、屋根をびしばし打ち込むほどに
被教育者はいっせいにその動作を速くする
おだやかな、なんて青い
形成されてゆく時間が
ハイスピード
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