太陽/ホロウ・シカエルボク
君の用事を手伝って古い港に僕はゆく
頭上は悲惨な曇り空、八時というのに薄闇で
足下転がる野良の子猫は適度に餌を期待する
「午後には雨が降るらしいからなるべく早いうちがいい」
君はいつでも準備がいいから僕はいつでも安泰だ
店先でアイスクリーム売っている港の近くの商店で
ずっと切らしていたメイプルシロップそれとコーヒーインスタントの
パンを最後に袋に入れたら今日の用事はもう帰るだけ、君の用事を手伝って古い港に僕はゆく
雨は早くに降り出して僕がほとほと困っていると、開いた傘と閉じた傘、抱えて君が現れる
「持って行けって言ったのに」と眉をしかめて怒る振り
ラジオのニ
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