雨は水平に/非在の虹
雨は水平に降ることができる
そしてふたたび女たちのふとももをぬらす
(水をたたえた場所が沈黙する時が来た)
(水の波紋もなく)
水平に降る雨の中で
静かな時間の中で
雨粒に濡れながら湖岸にたたずむ
静かな水の面が灰色の空を映す
ここで 手を離した者はふたたび手をつなぐだろう
ここで 死んだものはふたたび立ち上がるだろう
(生きていたものは 土に)
雨は水平に降ることができる
そしてふたたび女たちのふとももをぬらす
(水の波紋もなく)
(あり得ぬこと は 本当は ない)
雨粒があなたの頬を水平に横切るとき
ふたたびあなたは愛すだろう
雨粒があなたの瞳に飛び込むとき
瞳のおもてに波紋がひろがり
あなたの 頬に
一滴の涙が流れるだろう。
戻る 編 削 Point(1)