雪の日/Oz
その日の小学校は
雪に埋もれて真っ白になっていた
音はシンと響き
鶏や
兎は息を潜め
体を丸めていた
その日は丁度夏休みで
皆学校にはいなかった
用務員の叔父さんぐらいは
来ていたかもしれない
ただそれらしい姿は見当たらなかった
とてもシンとしていた
音は鈍く響き
僕らのたてる音でさえ
どこか遠くの
僕たちの知らない世界から
やって来る音のようだった
裏の畑には
枠があるせいか
柔らかい雪が
こんもりと積もっていた
僕らは
それめがけて
走り
飛び込んだ
大の字型に
体を写しては
鼻が雪で強ばりながらも
大笑いした
学校には
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