ジュリエットには甘いもの 中篇/(罧原堤)
の、 能無し状態を、あと何ヶ月すごさないといけないのだろう、気に食わない、自分でも、
足元で、
決死の覚悟で働き蟻がえさを探していた、4匹、
トイレのドアのガラス窓。切子細工がされたギザギザで透明の窓が西日//セイシンショウガイシャ//で暖気ある色に染まってた、
立ち尽くすと後ろ髪に何かが触れたように思えた、やんわりとした、気体だろうか、どっちにしろ、いないものが、
「カット」と映画監督がつぶやいて撮影が中止されたような思い、次にどういった動作をしていいのか決めかねて、笑みをこぼす、──馬鹿だな、ほんと馬鹿だな、
繰り返される時間の浪費、欲望の静まり、沸き立つ意欲がない。ある
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