ジュリエットには甘いもの 前編/(罧原堤)
 
ールフレンドとは一生に一人できるかできないかの大存在であって、巨大な熱を放つ小惑星なのだ。それがたかが東北北海道めぐりの旅程の間にできようものか。その確率は0,01パーセントもないのではないだろうか。やはり私は白鳥の群れに混じって何年か溶け込んでいなければいけないのだ。すっかり馴染んでしまうまで何年かかるかわかりはしない。20年はかかるような気もするが、そろそろ、湖の中へ入水しに行くしたくをしよう。これからはそこで生きるのだ。そこが私の場所なのだ。きっと生まれ変わった姿で帰ってくることだろう。それはもう妖精のような姿だろう。決して妖怪ではない。妖精そのもののような姿さ。身も心もだ。いくばくかのつき年を湖上で過ごしただろう私は、紛れもなく白鳥のような男に生まれ変わっているはずなのだ。
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