蛾の歯車/ぽこぽこへッへ
 
泣きながらくべる薪を
金の縁取りがされたまあるい純白の皿に盛る
荒熱をとるためにグラスに水をそそぐ
まだ細い足首で絡みつく
白いテーブルクロス
白い床
銀のナイフとフォークとスプーン
食うのは時間だ
もう、普通じゃない見え方をしているかもしれない
それに関して何を思えばいい?
無様な炎、上げながら生まれる
熱はゆっくり燃料を食べていく
燃えるかわりに燃え尽きる
地球で一番、ゆっくりとしたサイクルで繋がる種
泣きながらくべる薪を
それでも生き甲斐にすることが
果たして尊いなら
目障りな鉄塔の羅列が、生い茂る、森を肺にして
虹色の蛾のりんぷんを吸いまくる
この世で
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