私たちの頭上で過去破裂した事実についての未詩/しゅう
詰め物をされた銃口を、鼓膜に擦りつける
密着する日常
明日起こるべき異変に、紙切れ一枚分の宣伝もない
街宣カーは叫び続ける
知りませんでした、知りませんでした!
私たちの頭上で炸裂する、問いと王冠
雲はぎょるぎょると時間を撹拌する
昨日食ったポークカツが水道管に引っかかる
逆噴射する、錆びついた血液
倒れこむのは自由だ、道端で、校庭で、バス停で、台所で、
今、何時なのかも分からないまま、
時計の短針と長針の隙間に、西日が差している
100年が1000年になってもう10000年になる
宇宙世紀が始まる1時間前になって、
これから起こる未来に飽きて、テレビを消す
真っ暗な画面の向こう、おれたちが見ていない世界で、砂嵐が散る
蛇口からこぼれおちる、生身
ありふれた人間、
その柵の向こうで、イキイキと鬼が笑う
三日月を顔に張り付けながら、高く跳ねまわる
何か大切なものが欠けた
空がゆがむ
苦痛の雨、その第一滴、
警報が鳴る
赤い夜明けが来て、それが合図
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