Diving for.../雨音些末
 
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水の中の五線譜

魚もいない
ただ透き通った
蜂蜜色の 海の底

時折揺れる ケルプの
合間を 縫いながら
私は 泳ぐ
孤独な魚のように

何を捜して
私は潜るの?
何を求めて
私は泳ぐの?

夢は何も教えてくれない

長い長い時間
一人で泳いだあと
私は水面からそっと顔を出し
久しぶりに呼吸をする

目の前に広がるのは
大きな切り立った
夕日色に照らされた
岩山の 崖

空は夕日と青空がせめぎ合う
銅でコートした青の夕空
なんて言うんだろ
独特の色

いつもそこで目が覚める
もう随分昔から
何度となく見る夢

私は 何を捜して潜るのか
私は 何を捜して泳ぐのか
分からないけれど
いつも同じ場所から始まって
同じ場所で終る

色が 心からはなれない
いつもの 夢のお話



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