酷暑/……とある蛙
部屋にぽつんと一人
歩き始めるための外出をするには
外の空気は不当に暑い。
アスファルトの上で血液が沸騰する
サニーサイドアップをアスファルトで、
だが、外出のための条件は整った。
しかし、室内でも汗が意に反して吹き出たまま
汗と共に後悔が吹き出る
たくさんの後悔の間から
こぼれ落ちてくる綿埃のような溜息は
やはり全部後悔だ
黙っていると
まわりの空気が
鈍い銀色の重みを持って
締め付ける
その中で蠢いている自分は
この空気から逃れたい一心で
ありとあらゆる奇声を発する。
まだ、
部屋から出てアスファルトの上を歩く勇気はない。
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