[コインランドリー]/東雲 李葉
 
コインランドリーに行く道でゴキブリが潰れて死んでいた。
蝉のうるさい夜だった。洗濯物は重かった。

10日分の汗がこんな小さな一袋で流れるという。
時計を見れば40分だった。雑誌を3冊読み終えた。

乾燥機では下着が時々宙に舞っていた。
宇宙に行ってみたいと思った。しかし柔らかな手触りは愛しかった。

コインランドリーからの帰り道、ゴキブリは潰れたままだった。
月の見えない夜だった。先の見えない夜だった。

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