期待ハズレの雨/朧月
 
雨に期待ばかりして
心を広げていたら
風がふいてきて
全部飛ばしてしまいました

濡れた土は扱いにくくて
埋めたはずのものが
いつでてくるのか気が気ではないのです

夏に現れるのは幽霊ばかりじゃなく
後悔の体験がほとんどなのです

うなだれたのは叱られたせいでなく
届かないからです
答えがないからです

あなたの背中しかもう見えなくて
追いかける足ももう動きません
明日ではもう遅いと思って
今をしかけようとしています
それでもあなたの決心をただの一度も揺るがせられません

雨は二人のすきなもの
なのに私はとっくに嫌いになってた
言い出せないのはあなたの方で
別れの言葉を雨が伝えた

さようなら これは何度目の別れ
あなたはとうに決めていた
さようなら
私に届いたの
もう決して変わることない
あなたの決心


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