*センパイ/藤鈴呼
 
に 魅かれながら
つるんでいた あの娘

「私も 最初は むせたよ・・・ だけど アンタ、むせないんだねぇ・・・」
不思議そうな台詞 そうだろう
何もかにもを なめくさっていたから

僕の戯言も まだ 誰にも見せたことのなかった頃の物語

僕の中で 半生は クルクルと回りつづけて
殻をまとっていた少女の心は 白いノートの中で うめきつづけていた筈さ

白煙を上げる細い物体の代わりに ポテトをくわえながら
「いつか デッカクなってやる!」なんて 想ったことは あったっけ?

普通よりも 小さく生まれ 普通よりも 大切に育てられた
二ヶ月早い誕生に
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