昼さがりだ/八男(はちおとこ)
昼間に寝転がって漫画なんかを読んでいると
すっと肩の荷が落ちる感じがするときがある
そしてこのまま死んでしまってもいいような
おさかなのような
どうでもいい平和な気分でいる
こんな言い方しかできないが
みんな軽くなっている
地球がすとんと軽くなった感じだ
人間が神社の鳩みたいに軽薄に感じられる
なんて幸せなんだろう
そして なんて 普段は重荷を背負って生きているのだろう
自由というのは
日々 人の顔に墨で落書きして過ごすことを言うのに
てんでできていないなあ
なんて幸せなんだろう
フンドシ姿でエレベーターに乗って
誰かに会いに行きたい
しかし 眠い
眠ってしまおうか
この軽さが 起きても 続いていてほしいなあ
戻る 編 削 Point(0)