非日常/Oz
 
色の血が垂れ流された
水面は
瞬く間に青く染まった
「悪く思うな。」
男はそう言うと
その場を去った
怪獣を理研に売りはしない
もちろんマスコミにも
その行為は
怪獣にとっては何も益を持たらさないからだ
怪獣にしてみれば
悪いことなどしていないのだから

男は猟銃から弾が発射される振動
怪獣の生命が燃え尽きる様
心臓の鼓動
それらを思い起こし
身震いをした
スターバックスの
フラペチーノは
彼の熱を徐々に覚まし
日常への回帰を促すのだった
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