かえせ/朧月
だいすきな人がしんでしまう
からだじゅうをがんにむちゃくちゃにされて
しんでしまう
ほそくベッドに横たわりながら
ときおり旅をしそうなあなたの
手を握ってしまい
だめ
そう言ってしまいそうで
際って文字が浮かんでは消える
最後なんてわかりはしない
メッセージってなんだろ
贈る言葉ってなんだろ
この部屋にはなにもない
わたしが今かこうとしている
言葉のはしくれは
あの人の前ではなんのたしにもならない
ならないのだけれど
うたってしまう私をゆるして
旅をしてはだめ
だめ です
あなた
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